ちなみに座頭とか検校というのは、盲人に与えられた官名のこと。話は少し逸(そ)れますが、いまのような人権概念こそなかったものの、江戸時代の福祉政策というのは実に温かい配慮のなされたものでした。
たとえば大名行列を横切るのは御法度(ごはっと)でしたが、例外が一つだけあったのをご存じでしょうか。それは産婆(さんば)さんです。「産婆でございます、お産でございます」と言えば、どの大名行列もさっと道を開けて通してくれる。そういうことが事細かに決められていたんです。
また幕府は目の見えない人たちに対しても、それなりの配慮をしていました。琵琶(びわ)やお琴のお師匠さんを盲人にだけ許していたのです。目が見えなくとも、ちゃんと生活できるような仕組みを作り、また税金の優遇措置もありました。
【コメント】
本年第1回目の更新です。
今年もどうぞよろしくお願いいたします!!
ではまた、来週金曜日に更新いたします。