それを見ていて石坂宗哲は、この人をそのまま中間部屋に出入りさせていてはいけない、と考えました。あんまり銀一が儲けていると中間たちは何をするか分かりませんし、せっかく才能があるんだからそれをもっと生かしたほうがいい。そこで宗哲は銀一の一両二分を三両の資金にしてやったうえで、出入りをやめさせました。
それ以降、銀一は才能をいかんなく発揮して、金融業者として出世してゆきます。座頭(ざとう)から始まって、ついには検校(けんぎょう)の地位まで上り詰めました。そのコンピュータのような計算力に感心して、資金を提供してくれた大商人もいたようです。
【コメント】
本日をもって、今年のブログはおしまいにいたします。
今年もお読みくださいまして、ありがとうございました。
来年は、1月20日金曜日にスタートです。
お健やかに、良いお年をお迎えくださいませ!!