第7章・織田信長と豊臣秀吉『自由経済の真価を知っていた信長』③

もちろん経済政策にも、信長らしい斬新な発想が生かされていました。とくに素晴らしいのは、信長が「みんなが自由に商売をすることで世の中が栄(さか)えるのだ」と考えていた点です。有名な楽市(らくいち)・楽座(らくざ)はこの考えを反映したもの。誰もが自由に商売をやれるようにしたのです。

関所を撤廃したのも、大きな功績でした。関所をなくすということは、つまり通行税を取らないということ。そんなものは自由な交易の妨(さまた)げにしかならない、というわけです。ちまちまと通行税なんか取るよりは、交通の便をよくして経済全体を大きく育てたほうが、結局は税収も増える。だから信長は、関所をなくしただけではなく、道路を広げたり橋を架けたりして、人々の往(い)き来(き)がより盛んになるように改革を進めました。

目先の税収のために、国民からせっせと取り立てることしか考えていない公務員のみなさんには、このあたりのことを学んでいただきたいものですね。品物を売っても買っても税金を取られるようでは、経済全体が委縮(いしゅく)するばかりではないでしょうか。


【コメント】

熊本の地震で被害、影響を受けられました皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
過酷な天候の中、たいへんな日々と拝察いたします。
ご無事、ご健康をお祈りいたしております。