渋沢や山本が協力を惜しまなかったのも、日高壮之丞が更速(こうてつ)人事を受け入れたのも、元(もと)を質(ただ)せば、児玉さんの熱意。そして、その熱意のもとは、「国家のために」という一点に集約されるのではないでしょうか。国家が危機に陥った時は、各々が私利私欲を捨てて、動かなければならないという徹底した信念。そこから出た児玉源太郎の強い説得力を持った言葉には誰もが納得したのです。
それにしても残念でならないのは、このとき一枚岩になったはずの陸海軍が、その後また結束力をなくしてしまったことてす。昭和に入ったころには、すっかり気持ちがバラバラになっていました。
昭和十六年に米・英を相手に戦争を始めたときに陸軍が抱えていた最大の問題は、石油不足です。石油がなければどうしようもない。だからシンガポールを攻めた。ところが開戦時、海軍は半年分もの石油を備蓄していた。にもかかわらず、陸軍にはそれを隠していたというんてすから、開いた口がふさがりません。
現在でも続く縄張り意識や既得権益争い。いつ日本が、これらから抜け出すことがてきるでしょうか。歴史に学ぶ姿勢を持っていれば、何が大切かは分かるはずですが。立派な先人たちに対して、申し訳ない気持ちがいたします。
【コメント】
また来週金曜日に更新いたします!
今夜19時からのBSテレ東「徳光和夫の名曲にっぽん」にて、三波春夫の「靖国の母」を、本人のナレーション入りで椎名佐千子さんがお歌いになります。
どうぞご覧くださいませ!