第6章・児玉源太郎 「一刻も早く終戦工作を!」②

「貴官ら、いったい何を考えてるんだ。いまだに終戦工作を一つも考えていないなんて、そんな馬鹿な話があるか!」

と関係者を烈火のごとく怒鳴りつけたそうです。

それで慌てた大本営は、やっと講和の糸口を模索し始めました。そして、五月二十七日の日本海海戦における豚利を経(へ)て、ロシアを講和会議のテーブルにつかせることができたわけです。

講和を渋るロシアを説得したのは、言うまでもなくアメリカのルーズベルト大統領。児玉さんが開戦時に手を打っておかなかったら、ポーツマスでの講和条約が成立したかどうか分かりません。

こうした一連の行動を見れば、日露戦争を中心となって仕切っていたのが児玉源太郎だったことは明らかでしょう。しかし、児玉将軍は、軍という組織のトップに立っていたわけではありません。陸軍の責任者は、あくまでも山県有朋です。満州軍でも、児玉将軍の上には大山総司令官がいた。しかし児玉さんは、山県元帥に余計な口出しの隙(すき)を与えず、大山総司令官からも絶大な言頼を勝ち取っていました。日本軍全体を一人で動かせるような確固たる態勢を作っていたのです。


【コメント】

この続きはまた、来週金曜日に更新いたします!
さて、只今開催中の大阪・新歌舞伎座「三山ひろし特別公演 市川由紀乃特別出演」にて、三波春夫の長編歌謡浪曲のコーナーがございます。
三山ひろしさんご着用の着物にもご注目ください。
お近くの方はどうぞお出かけくださいませ。
今月28日までの開催です。