第4章・平清盛 「絶世の美女も惚れた男気とは」④

 六波羅に着いた常磐御前は、寒風に吹かれながら庭でじっと待っていました。そこに、清盛が現われる。その口から発せられた言葉は、実に思いがけないものでした。

 「おお、そなたが常磐か。そんな寒いところでは子どもたちがかわいそうだ。誰か円座(えんざ)を持て。火鉢も与えてやれよ」

 常磐御前は、これを聞いてびっくりしました。これが夫を殺した憎むべき相手だとは、とても思えません。思い描いていたのとはまったく違う清盛の温かい人柄に触れると、胸中に渦巻いていた恐れはあっという間に消え去りました。それどころか、彼女は清盛という男にすっかり心服してしまったのです。


【コメント】

びっくり!ですね…。
では、この続きはまた来週金曜日に更新致します。

只今発売中の月刊文藝春秋の特集『昭和100年の100人』に「三波春夫」が取り上げられております。
三波美夕紀がお話させて頂きました。
お読み頂けましたら有難く存じます。