海舟が長崎の海軍伝習所へ行くことになった時、この利右衛門は、「もうお目にかかることはないかもしれないが、この方に何かの時には相談しなさい」と三人の大金持ちを紹介してくれたそうです。その中の一人にご存じ日本講道館を創設した嘉納治五郎(かのうじごろう)の父、治右衛門がおりました。神戸の酒造家でしたが、ずいぶん援助をしてくれたと伝えられます。
勉強家であった海舟が「真剣に学んだのは剣の道だけ」と言ったのは、奥ゆかしさの表われでしょう。さらに言えば、剣の道についてはそれだけ自信があったんだと思います。
武道を学んだ男と学ばない男の違いは大きいものです。前者と後者では、肚(はら)の据(す)わり方が違います。私も軍隊で銃剣道を一所懸命やった経験があるので、ことさらそれを強く感じるのかもしれませんが、現代の男性諸君にも、武を修(おさ)める心が必要ではないでしょうか。肚の据わった男なら、どんな難関でもきっと切り開ける。私はそう思っています。
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次回の更新は、8月25日です。
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