「俺が真剣に学んだのは、剣の道だけだよ」。勝海舟はそう語ってますが、この言葉に私は唸(うな)ります。実際は、これほど勉強熱心な人はいません。若き麟太郎(りんたろう)の頃の話ですが、極貧の最中でも本は一日でも読まない日はありませんでした。
日本橋近くの本屋で立ち読みを続けているうちに、本屋の主人嘉七が感心して、いろいろな書物を只(ただ)で見せてくれたそうです。ばかりか、その店で一年間で六百両も本を買う箱館(はこだて)の商人で渋田利右衛門と言う人が麟太郎の人物に惚(ほ)れこんで、二百両ものお金を麟太郎に渡し、「本を買いなさい」とくれた。そして「新しい本が出たら翻訳して、この罫紙(けいし)に書いて送ってください」と言うほどになりました。勝はのちに貧乏時代に蘭学書を二部写し取って一部を売ったという話をしていますが、この時のことだったかもしれません。そのくらい勝という人は、驚くほどの勉強家でした。
【コメント】
では、この続きはまた来週金曜日に更新いたします。
明日29日は、新潟県糸魚川市で「おまんた祭り」が開催されます。
ご一緒に写真をお撮り頂ける「三波春夫」の等身大パネル、色々な写真の展示、うちわの配布があり、東京力車さんのライブもあります。
お近くの方は、どうぞお出かけください。