第5章・二宮尊徳「思わぬ仕官」①

二十四歳で我が家も本格的な建築にした金次郎は、秋の収穫を終えると江戸や名古屋、京都あたりに五十日間の実地見学の旅をしています。 おのれの見聞を広めるための、 学びの旅です。

帰ってきた彼に、小田原藩家老・服部十郎兵衛(はっとりじゅうろべえ) (千三百石)の財政を建て直してほしい、と使者が訪れました。

「百姓の私にそれはとてもできません。小田原藩の政治を遊ばすご家老のお台所建て直しなどは、滅相(めっそう)もないことでございます」

固辞する金次郎でしたが、ついに、家老本人が面会を求めて、

「そなたの学問の深さ、計数の詳しさは、近郷の評判じゃ。拙者が父祖(ふそ)代々のしきたりに囚(とら)われて千両も借財を抱えてしまったのは、主君に対しての不忠じゃ。 どうか救(たす)けると思って 当家の財政建て直しを指導してくだされ」


【コメント】

この続きはまた、来週金曜日に更新致します。
今夜は、BSテレ東「徳光和夫の名曲にっぽん」を、また17日 23:00~ NHK「天然素材NHK」をご覧ください!